叫び、涙する。

 

 

「時折、叫びたくなる。」

 

 

 

ひどく穏やかな海とか、

 

 

 

 

 

並木道の木漏れ日とか、

 

 

 

 

夕暮れ迫る水平線とか。

 

 

 

 

 

「僕が願うことは?」

 

 

 

 

 

歳を重ね、知らないことを知った。

知らない自分を知った。

 

 

どうして僕は、

見つけた”願い”から目を背け、

今を、生きているのか。

 

 

 

そんなことを考える度、

感情が大きく動く。

 

 

 

感情の震えの余波と流れた涙が、

僕の背中を痛いくらいに叩く。

 

 

 

 

その感情は宙を舞い、

叫びになって空に消えていく。

 

 

 

叫び、涙する。

Posted by

Shosei Seike
Shosei SeikePhotographer
Tokyo/Artist