いかがお過ごしでしょうか。
突然ですが、みなさん写真を撮っていて”統一感”という言葉について考えたことはありませんか?
写真にはたくさんの切り口があって、
旅行が好きで始める人。
動物が好きで始める人。
花が好きで始める人。
だからこそたくさんの人が写真を愛し、撮り続けられているのだと思います。
そして撮り続けているとぶつかる言葉、”統一感”。
これは人が持ち合わせる感性の本能みたいなものだと私は思います。
自分には統一感があって、個性がある、自分らしさがある、こころのどこかでそう思いたい。
その本能が自分の撮っている写真に統一感を欲するのでしょう。
そこで考えるのは、自分がなにを写すのが好きなのか、得意なのか?
私も一つのものを撮り続けたいた頃がありました。統一感を得ようとして、これが自分の写真だ、そう言えるように。
しかし、あるとき後ろを振り向いて失ったものに気がつきました。知らず知らずのうちに見ようとしなくなった、
いたるところに散りばめられた”好き”。
“表現したいこと”、”好き”を柵や統一感といったこだわりによって写せなくなってしまうものが多くありました。
それを払拭するべく、私は写すものにこだわるのではなく、自分の中で”好き”や”表現したいこと”を大切にしながら写真を創りました。
“好き”、”伝えたいこと”に合わせて作品を創ってく、
そのことは自分らしさを写真にもたらし、それとともに統一感を残しました。どうして違うものが写ってるのに似ているのだろう。
それを達成できている方々の写真を並べながら考え、あることに気がつきました。
“音が似ている。”
その写真から流れ出てくる音の波長が似ている。
写真は目の前の光景の一部を切り取る。その際に視覚的に切り取られるだけでなく、音も切り取られているのではないでしょうか。
なにを撮っても”その人の写真だ”とわかるような写真を撮る方々はきっと無意識にでもその”音”を調整しているのだと思います。
ここからは推測ですが、、、。写真に対して”トーン”という言葉を使ったことはないですか?トーンはもともと音の表現ですよね。もしかすると、誰か同じことに気がついた人がいて、そんな表現をするようになったのかもしれませんね。
統一感、音、いかがだったでしょうか。
昔は撮っていたものを、これを機会に写真に写してあげてみてはいかがでしょうか。思わぬものがあなたの写真に良い影響をもたらしてくれるかもしれません。
写真を始めた頃を思い出していただけることを願っております。
みなさんに心地の良い静かさが訪れますように。