「もし、この先の角を曲がったら人生が変わるかもしれない」
そんなことをたまに考えたりします。
今の人生を変えたいとか、そういうことではなくて、ぼくたちが生きていく上で、
「選ぶこと」って今まで数え切れないほど経験してきましたし、
もちろんこれからも避けることはできないでしょう。
なぜあなたは今、
その職を選び、その恋人を選び、その友人を選んだのでしょう。
なぜあなたはあの時、
乗りたくない満員電車を選び、放ちたくない言葉を選び、食べたくもないメニューを選んだのでしょう。
選んだことには必ず理由がありますし、選ばなかったことにも必ず理由があるはず。
ぼくたちは、明確に説明できないことや、自分の中に落とし所を見つけられないことについてひどく違和感を感じるのに、
「ただ、なんとなく」という都合よく理由を必要としない直感だけには、心と体はいちばんに引っ張られます。
なぜあなたは、
その日に、その時間に、その場所で、そのカメラで、シャッターを押すその瞬間を選んだのでしょう。
目の前の光景を写真として残したいと感じた時、ぼくたちは無意識のうちに、写す瞬間をずっと選んでいます。
少し大げさかもしれませんが、
シャッターを押して写真として残そうとする瞬間って人生の選択のようで、この広い電子の海でぼくとあなたが出会ったのも、きっとなにかの選択が重なったからこそ。
でももし、
あのとき、バスに乗っていれば、何も言わずに黙っていれば、シャッターを押す瞬間があと1秒遅かったら、
もう少し勇気があったのなら、明日は変わっていたかもしれない。
人生は変わっていたかもしれない。
「まさかそんなはずは」と思うような、そんな可能性をぼくは否定することはできないのです。
選ばなかった道の先に、いつか人生を変えてしまうような、わくわくする出会いが待っているかもしれないよ。
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